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メッセージ


すべての子どもたちにCommunication Artを

現存する人類の芸術行為=アートを表わす最古のものは、主にヨーロッパに見られる洞窟画です。その多くは約1万年以上も前のものであるが、その中で最も古いと目されるものは約3万年前に描かれたと言われています。旧石器時代と呼ばれる、まだ文字も無く、飢えをしのぐことが生きることの最も優先すべき行為だったであろう太古から人類は描いていました。
 
では何のために、そこには何が描かれているのでしょうか?
現在では、特殊な能力を持った者が、自然や宇宙との見えない対話を通じて得たものを、コミュニティに伝達する為に表現したのではないかと言う説が有力です。それは狩りの成功を願う希望の祈りであったり、将来を予見する何かしらの事象であったのかもしれません。いずれにせよ、このように自然や宇宙との対話をし、その対話を表現へと昇華し、他者と共有することは、人が呼吸をし、水を摂り、物を食べることなどの直接的な生命維持行為と切り離せないものであり、これらと同様に過酷な環境を生き抜く為に非常に大切な営みであったであろうことは時代を想像するに容易い。「対話」から画が生まれ、画を見ることで新たな「対話」が生まれる。「描く」はまさに人類が発見した、人が生きるために必要な欲求に根ざしているコミュニケーション方法のひとつであり、そこにアートの原点を見出すことが出来ます。言語のコミュニケーションだけではなく、表現・鑑賞を通じてのこころのコミュニケーション。アートは、民族や国を越えた、まさしくボーダレスなコミュニケーションのツールだと言えるでしょう。
 
また、太古から続くアートは、現在に至るまでその在り様を幾重に変容させながらも時代から姿を消したことはありません。その理由として、アートの存在価値の根本が「人間を人間たらしめるもの」であることをまず挙げなくてはならないでしょう。人は論理で片付けられるものの中だけで生きているのではない。湧き上がるさまざまな感情や欲求の発露として、歓びや怒りや哀しみを表現し、感動を求め、神秘に惹かれ、未来の創造にエネルギーを費やさずにはいられない。人はアートによって文化創造を行える唯一の生きものなのです。一方、アートには、潜在する人の創造力を引き出す役割があるとも言えます。創造力とは、「豊かな感性を基盤に、新たなものを創り出す能力」。また、感性とは「さまざまな事象や情報を直感的に分析・判断し、その中から最適なものを選択する、極めて独自性の強い能力」のこと。感情や機微を感じ取ったり、本質を見抜いたり、美しいものを美しいと捉えたり、危険や危機を察知したりすることも感性の力。それはまさにアートと同様、「人間を人間たらしめるもの」なのです。人の創造力を高め、感性を育む重要な役割を、アートは担っています。
 
アートは時代を映す鏡であり、時代を創ります。たとえば、ルネッサンス期のアートによる文芸復興がもたらした活気に満ちたムードは、近代の扉を開く新たな文化創造だけではなく、それ以降の産業イノベーションに繋がる印刷技術や火薬の発明をも誘発しました。また、アメリカ大統領のルーズベルトがとった世界恐慌からの経済回復の為のニューディール政策では、その一環としてアートインキュベーション支援が行なわれました。これは、失職したアーティスト救済というねらいもありましたが、新たなアートに触れさせることで不況に落ち込む民衆の人心を鼓舞することが主な目的でした。これを機に芸術・娯楽産業の礎が築かれ、その後のアメリカを支えるほどの経済発展へと繋がったことは自明です。つまり、アートはそれを生み出すアーティストだけのものではないのです。また、アートを嗜好する限られた人々だけに影響を与えるものでもない。もちろんその質にもよりますが、アートは、あまねく人々の生きる力を高め、文化のみならず新たな産業創出や経済成長に寄与するほどのエネルギーを持っているのです。
 
以上のように、アートはその存在価値を含め、人間成長やこころ豊かな社会創造にとって極めて有用な要素を持っています。世界において深刻化するさまざまな社会問題や環境問題などが山積している今日、その解決に、あるいは解決を見出すプロセスとしてアートが果たす役割も決して少なくありません。ただし、アート自体の価値や役割を見直す必要性があることも確かです。時代の流れや社会のニーズと共に変化する部分と、恒久的に変らない本質の部分を見極め、持続可能な社会創造に向けてのハイタッチなアプローチがアートやアートに関わる人々に求められています。
そこで私たちは、アートが本来持つコミュニケーションツールとしての役割に着目し、活動の核となるアートを敢えてコミュニケーションアートと名付けました。コミュニケーションからアートが生まれ、アートから新たなコミュニケーションが生まれる。言い換えれば「表現」を通じて「対話」を「発見」に繋げ、それを循環させて行くこと、このプロセス自体を表わす言葉です。そしてこのコミュニケーションアートを基盤とし、特に次世代の子供たちを対象に、個々特有の感性を育み、創造力を高め、グローバル社会との融合を図るための「学びの場」を創出、提供することを目的として、特定非営利活動法人インスティテュート・オブ・コミュニケーションアート(英語名:Institute of communication art 略称IOCA:イオカ)を設立することにしました。
21世紀がよりこころ豊かな社会になることを願って。

                                          代表理事
           

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